今回の題名にあるように、子どもの発達に不安を覚え、悩み、そのあとどのように相談先を見つけたりしたのかを、よこはま子育て情報スポットのスタッフ達(3名)の体験を、
前編・後編と2回に分けてお届けします。今回は後編です。
MHさん 長女・次女の2児子育て中 |
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STさん 長男・次男の2児子育て中 |
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MMさん 長女・長男の2児子育て中 |
こんなことが困った?とか、ありますか?
MHさん
日常的に困っているのは、お出かけに時間がかかることです。見通しがつかないと不安になってしまうので、いつもと違うことをするときは、スケジュールをイラストなどで示しながら、説明します。電車やバスに乗るときも、自分の座りたい席に座れないと癇癪を起こすことなどがあるので、気持ちを落ち着かせたり、空いている時間を選んだり、とても気を遣います。
病院へ連れて行くのも一苦労です。じっと座っていたり、マスクをするのが苦手なので、待合室ではなく、外で待つこともしばしば。お医者さんの指示が通らず検査がスムーズにいかなかったり、椅子に座ってくるくる回って叱られたりすることもあります。
STさん
2歳の頃は電車やバスの床で寝転がったり、椅子にずっと座っていられずに歩き回ったりするので、公共機関でのおでかけが大変でした。
食べ物の偏食もあり、一定期間同じ物しか食べないこともあるので、栄養面を考えたり、お出かけしたときに何を食べさせるか困ったこともありました。
突発的に飛び出す、意思の疎通が出来ない、初めてのことを極度に嫌がる…など色々ありましたが、少しずつ改善していきました。
MMさん
発語が遅かったのでどのように伝えるべきか迷いました。また、言葉で言えないことが多く、うまくいかないことや嫌なことがあると手が出てしまうことが多かったです。近くにいてもとっさに子どもの行動を止めることができないことがありました。
3人とも一人っ子ではなく、兄弟児のお世話もあったので、困りごとが余計に多かったと思われます。
相談して良かったことは?
MHさん
一番よかったのは、わたし自身が子どもの言動に対する理解を深められたことです。どうしてこんな困ったことをするのか、どんなふうに考えてこんなことを言うのか、少しわかってあげることができるようになりました。他の子の事例を聞いたり、本を読んだりして、特性がわかってくると、わたしが保育園の先生や親戚など周りの大人に、「自閉症スペクトラム」の説明をしやすくなりました。そして、なにより、相談することで、療育センターのお医者さんや、ソーシャルワーカーさん、発達支援事業所の先生、区役所の方などが話しを聞いて、いっしょに子どもにとって最適な手段や成長を考えてくれるので、それまで自分がどうにかしてあげなくちゃと一人で抱え込んでいたのですが、心の負担がだいぶ軽くなりました。
STさん
発達障害と診断ついてショックでしたが、色々なサポートが受けられるようになるし、どのように対応したら良いかなど相談に乗ってもらえるので、気持ち的にも前に進めるようになりました。
『障害という名前がついているけど、他の人より個性(凸凹)が少し強いだけ。絵を描くのが苦手な人もいれば走るのが苦手な人もいるように、気持ちをコントロールするのが苦手なだけ。適切な環境を整えてサポートし、子ども自身も過ごし方を学べば生きやすくなる。』と聞きました。
我が子は療育に通い、少しずつですが皆と同じように過ごせるようになってきています。
相談して我が子に合った接し方や環境を知ることが出来て良かったと思っています。
MMさん
療育に通えることになり、自分の子どもの特性を知り、生活していく上での話し方、伝え方などを少しずつ学ぶことができました。言葉で伝えるよりも絵など目で見て理解できるように、またパニックになりそうな初めての場所などは先に伝えで見通しを立てておくようにすることも心掛けました。
1人で抱え込むことなく、色んな人に相談できたことは自分の心の安定にも繋がったと思います。
3人とも相談して良かったとのことでした。
健診時だと発達の相談すると早く帰れないと思って、相談を躊躇するという話もよく聞きますので、別の日に区役所などの相談でも良いと思います。
ゆっくり自分のペースに合わせてからの相談をオススメします。
子育てをしていくうえで様々な喜びを感じることも多いですが、不安に感じることもありますよね。その時に周囲へ相談することで視野が広がり、心が少し軽くなることもあるかと思います。
各区の地域子育て支援拠点には様々な相談をすることができる子育てパートナーをはじめ、発達に関しても相談する場を設けたりするイベントがあったりもします。
一人で抱え込まず、相談してみてください。
相談先は以前掲載した「相談してみよう!子育て期の悩み」で様々な相談先を紹介しているので、よろしければご参考になさってください。
そして、子どものお世話をする親が健康でないと、子どものお世話ができないと思うので、「よく寝る」「よく食べる」は子どもに対してだけでなく、私たち親も心がけておきたいですね。
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