ダブルケアカフェに参加しました!

2023年2月2日の“ダブルケアの日”に、西区地域子育て支援拠点スマイル・ポート(以下スマイル・ポート)で行われたダブルケアカフェに、ダブルケア当事者でもあるスタッフが子どもと一緒に参加しました。今回の「楽しもう!ヨコソダテ♪」ではダブルケアカフェとはどういった場なのか、また、当日、印象的だったお話を紹介します。

ダブルケアとは、育児と親の介護など、家族のケアが必要な状態が重なることを言います。ダブルケアについて詳しくは、「楽しもう!ヨコソダテ♪」の「育児と介護の同時進行ダブルケアを知っていますか?」の記事をご覧ください。またダブルケアカフェは、支援者や当事者の方々が集まって、情報交換や気持ちを共有するためにおしゃべりをすることを目的に各地で開催されています。

スマイル・ポートのダブルケアカフェは、昨年度から不定期で開催されています。スマイル・ポートのひろばを区切って行われ、子どもたちを参加者みんなで見守るので、親は安心しておしゃべりに参加できます。

今回は、上記の記事のインタビューでお話を伺った一般社団法人ダブルケアサポート理事の植木美子さんを招いてのトーク、おしゃべりの会でした。

普段から育児と介護を担っている当事者5組が参加して、円になって話をしました。まずはそれぞれの自己紹介。

アイスブレークで、前日の夕飯のメニューを紹介しつつ、それぞれ自身の抱えている状況をかいつまんで話しました。介護の相手が実の両親なのか、義理の両親なのか、同居なのか別居なのか、子どもの年齢や預け先、みんな置かれた状況はさまざまです。ダブルケアカフェに参加することで、誰かの体験が自身の参考になることもあり、自分が大変だと感じていることを聞いてもらうことで、心が軽くなることもあるそうです。スマイル・ポートの子育てパートナー(相談専門スタッフ)の西山さんは、「ダブルケアカフェは、話をしたくても話す相手がいない、誰に言ったらいいか分からない、というダブルケア当事者が、安心して話をできる場です。誰かに話をすることで、まずは気持ちを軽くして、日々の生活に向き合ってもらいたいです。」と言います。

ダブルケアカフェは全国各地に広がっています。横浜市内では、植木さんが行っている「てとてと陽だまり(港南区)」、「神奈川区地域子育て支援拠点かなーちえ」や「港北区地域子育て支援拠点どろっぷ」などでも開催されています。

今回は、植木さんがいらしたこともあり、実践できそうなアドバイスもたくさんありました。一時間半のダブルケアカフェの中で実際に話された内容から印象的だったキーワードを抜粋してお届けします。

ケアプラ・包括支援センターへ相談しよう!

「父が亡くなり、遠方で一人暮らしをする母を呼び寄せたいと思っているが、横浜は嫁ぎ先で土地勘がなく、住む場所をどう探せばよいかわからない」というお悩みへのアドバイスでした。介護に関する相談はもちろん、地域の情報を知りたいときは、まずは、包括支援センター(横浜市では地域ケアプラザ)に相談してみてください。

冊子や紙ベースの情報を集めよう!

「インターネットで検索したけれど、何を見ればわからない」「どこに書いてあったのかわからなくなってしまった」ということもあります。上記のケアプラザのほか、市役所や区役所に行くと、横浜市が発行しているチラシやパンフレットなど、介護や育児に関する情報がたくさんあります。紙なら、手元に残して置くことができ、いつでも見ることができますね

自分の置かれた状況を把握しよう!

役所の窓口では日々、たくさんの相談を受けています。今現在、自分が何に困っているのかを明確にすることで、相手にも伝わりやすく、適切な援助をしてもらいやすくなります。例えば、ダブルケアサポートの発行している冊子『もっと ハッピーケアノート』には、自分の状況を書き込んでまとめるページがあります。行政の担当者さんやケアプラザの職員さんにダブルケアについての説明や、ご自身の状況を伝えるためのツールとして使ってみてください。

情報は自分で取りに行かないと出てこない!

困りごとと直面したときに、何もせず待っていても、気づかれることはなかなかありません。積極的に周囲の人に伝えたり、情報の集まるところへ足を運んでみてください。行政の窓口は何度も相談に行くことで、顔を覚えてもらって、より詳しい情報を聞けることがあります。また、相談件数として困りごとが顕在化することで、社会が動くきっかけになることもあるかもしれません。地域の情報は身近な人から教わることもあるので、伝えられる相手には伝えておきましょう。学校の先生などにも状況を伝えておくと、子どもの心境に変化があったときに気が付いてもらいやすかったり、配慮してもらえたりすることがあります。

子育てをサポートしてくれる人やサービスを探してみよう!

保育所を利用したいけど、仕事を探している段階では入所しづらいし、介護は就労のように明確に時間を出すのが難しく入所ランクが低くなってしまう、という声もありました。子どもを預けたいと思った時に頼れるサービス、例えば、スマイル・ポートでも取り組んでいる一時預かりや子育てサポートシステムの利用などを事前に検討しておくとよいと思います。今は、商業施設に入っている預かりサービス、放課後デイサービスをしている施設の午前枠など民間の取り組みも増えてきています。このような保育サービスを利用して、冷静に考える時間や自分のケアをするための時間をつくることも大切です。

話せる場を見つけよう!

冊子を読んだり、カフェに行ったりして、ダブルケア当事者と出会うと、自分だけではないんだという心強さを感じることができます。
ダブルケアに限らず、
「新型コロナウイルスの流行や職場復帰が早い傾向があり、ママ友をなかなか作れない」という声を聞きます。各区で行われている“赤ちゃん教室”はママ友を作る機会になりますし、介護情報は介護の相談会で得ることができます。まずは自分自身の行きやすいところに顔を出すようにしましょう。

 

<ダブルケアでお悩みのみなさんへ向けて>

一般社団法人ダブルケアサポート理事植木美子さんより 
「大変だ」ということを声にあげてほしいです。お友達にはなかなか言い出しづらいこともあるかもしれません。そんなときは、地域子育て支援拠点のスタッフや行政の窓口など、話してもいい相手を探してみてください。積極的にいろんな立場の人に会ってほしいです。

スマイル・ポートのダブルケアカフェをコーディネートしている子育てパートナーの西山さんより
来年度もダブルケアカフェを開催していく予定です。当事者同士ざっくばらんにおしゃべりをしたり、支援する側の方を呼んでお話を聞いたり、介護や子育ての基本情報を学んだり、いろいろな内容を考えています。子育ても介護も、一人で悩まずに、まずは、地域子育て支援拠点に気軽に立ち寄って、お話していってくださいね。

(スタッフH)

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